医療機関ホームページについて医療広告ガイドラインで規制された内容【2018年6月1日施行】


【この記事を書いた人】
田中良一:表参道歯科アールズクリニック院長 歯科医師
東京医科歯科大学卒 元山王病院歯科医長 審美歯科担当
お問い合わせ☎︎ 03-6447-4360

目次

医療法等の一部を改正する法律

2017年6月に公布された「医療法等の一部を改正する法律」によって、それまでは広告とみなされていなかった医療機関のウェブサイト(ホームページ)等が広告と定義され、規制の対象となり、2018年6月1日に施行されました。

2018年6月1日以降は「医療広告ガイドライン」に定められた内容に違反しているウェブサイトは違法広告として刑事罰の対象となり、最高6か月の懲役刑または30万円以下の罰金が科せられます。

医療機関の広告に様々な規制がある理由

医療は人の生命・身体に関わるサービスであり、不当な広告により受け手側が誘引され、不適当なサービスを受けた場合の被害は、他の分野に比べ著しいこと。
医療は極めて専門性の高いサービスであり、広告の受け手はその文言から提供される実際のサービスの質について事前に判断することが非常に困難であること。

医療広告ガイドラインのうち、歯科に関係する部分のまとめ

施行された医療広告ガイドラインのうち、歯科に関係する部分をまとめました。

基本的な考え方

広告の規制対象が「広告その他の医療を受ける者を誘引するための手段としての表示」に拡大され、ウェブサイト(ホームページ)等もこれに含まれました。
逆に、医療に関する適切な選択が阻害されるおそれが少ない場合については幅広い事項の広告が認められましたが、これには「限定解除要件」を満たす必要があります。

禁止される広告の基本的な考え方

内容が虚偽にわたる広告は罰則付きで禁止です。
また、次の広告も禁止されています。

  1. 比較有料広告
  2. 誇大広告
  3. 公序良俗に反する内容の広告
  4. 者その他の者の主観又は伝聞に基づく、治療等の内容又は効果に関する体験談の広告
  5. 治療等の内容又は効果について、患者を誤認させるおそれがある治療等の前又は後の写真等の広告
広告可能な事項の基本的な考え方

医療に関する広告として広告可能な事項は、患者の治療選択等に役立つ情報であり、 客観的な評価が可能で、かつ事後の検証が可能な事項に限られます。

他の法律における規制との関係

「医療品医療機器等法」等の法令やそれら法令に関連する広告の指針に抵触する内容、それらの他法令等による広告規制の趣旨に反する広告は禁止です。

「医療広告ガイドライン」よりも「法」の方が上位ですので、ガイドラインの「限定解除要件」を満たしていても、「医療品医療機器等法」等の法令に反するないようはウェブサイト(ホームページ)に書くとこはできません。

広告規制の対象範囲

広告の定義

次の1. 2.のいずれの要件も満たすものが「広告」です。

  1. 誘引性(受診等を誘引する意図がある)
  2. 特定性(医師、病院、診療所の名称が特定可能)

実質的に広告と判断されるもの

  • 「これは広告ではありません」「これは取材に基づく記事であり、患者を誘引するものではありません」と記述があっても病院名等が記載されているもの
  • 「医療法の広告規制のため、具体的な病院名は記載できません」と表示していても、住所、電話番号、ウェブサイトアドレス等から病院等が特定可能な場合
  • 治療法等を紹介する書籍、冊子およびウェブサイトの形を取っているが、特定(複数も含む)の病院等の名称、電話番号、ウェブサイトアドレスが記載されていて当該病院等を特定できる場合
    また、書籍等に「お問い合わせは〇〇研究会へ」等と記載されていて直接には病院等が特定されない場合も「〇〇研究会」や出版社に問い合わせると特定の医療機関(複数含む)を斡旋等している場合
    また、医療機関が広告料等の費用負担等の便宜を図って掲載を依頼しているステルスマーケティング

暗示的または間接的な表現

次のようなものは医療に関する広告に該当します。

名称またはキャッチフレーズによる表示

【具体例】① アンチエイジングクリニックまたは単にアンチエイジング:アンチエイジングは診療科として認めておらず、また公的医療保険の対象や医機法上の承認を得た医薬品等による診療の内容ではないので、広告としては認められません。
【具体例】② 最高の医療の提供を約束!:「最高」は最上級の比較表現であり、認められません。他にも「No.1」や「トップ」「ベスト」などが考えられます。

写真、イラスト、絵文字によるもの

① (他の)病院の建物の写真:当該病院の写真は広告可能です。医療機関が他の病院の写真を使うことはないと思いますが、アフィリエイトサイトなどで使われることを想定しているのではないでしょうか。
② 病人が回復して元気になる姿のイラスト:効果に関する事項は広告不可、また、回復を保証すると誤認を与える恐れがあり、誇大広告に該当します。

新聞、雑誌等の記事、医師、学者等の談話、学説、体験談などを引用または掲載すること

【具体例】① 新聞が特集した治療法の記事の引用は広告に該当し掲載禁止です:ただし、医療法第6条の5第3項第12号で認められた「治療の内容」の範囲であり、改善率等の広告が認められていない事項が含まれていない場合には引用可能です。

医療法第6条の5第3項第12号
当該病院又は診療所において提供される医療の内容に関する事項(検査、手術その他の治療の方法については、医療を受ける者による医療に関する適切な選択に資するものとして厚生労働大臣が定めるものに限る。)

【具体例】② 雑誌や新聞で紹介された旨の記載は広告に該当し掲載禁止です
【具体例】③ 専門家の談話の引用は掲載禁止です:内容が保証されたものとの誤認を与えるものであり広告不可、また医機法上の未承認医薬品を使用した治療の内容も広告不可です

病院等のウェブサイトのURLやEメールアドレス等によるもの

【具体例】① www.gankieru.ne.jp:ガン消えるとあり、癌が治癒することを暗示している。治療の効果に関することは広告可能事項でなく、また誇大広告に該当します
【具体例】② nolhospi@xxx.or.jp:「nolhospi」は「No.1Hospital」を連想させる。比較有料広告に該当し不可です

医療に関する広告規制の対象者

医療に関する広告規制の対象者

医師若しくは歯科医師又は病院等の医療機関だけではなく、マスコミ、広告代理店、アフィリエーター、患者又は一般人等、何人も広告規制の対象です。
医療機関だ区ではなく、そこに勤務する医師、歯科医師、看護師など個人も広告規制の対象となりますので、医師、歯科医師、看護師などが個人的に運営しているブログやFacebook、Instagramなども広告規制の対象となりそうです。
日本国内向けの広告であれば、外国人や海外の事業者等による広告(海外から発送されるDMやEメール等)も規制の対象です。

広告媒体との関係

依頼を受けて広告を掲載、放送等するものも、違反があった場合には広告依頼者とともに指導等の対象となります。

広告に該当する媒体の具体例

  • チラシ、パンフレットその他これらに類似するもの(DM、FAX等によるものを含む)
  • ポスター、看板(プラカード及び建物又は電車、自動車等に記載されたものを含む)、ネオンサイン、アドバルーンその他これらに類似するもの。
  • 新聞紙、雑誌その他の出版物、放送(有線電気通信設備による放送を含む)、映写又は電光によるもの。
  • 情報処理の用に供する機器によるもの(Eメール、インターネット上の広告等)
  • 不特定多数の者への説明会、相談会、キャッチセールス等において使用するスライド、ビデオ又は口頭で行われる演述によるもの。
    口でしゃべることも広告規制の対象となるようです。

通常、医療に関する広告とはみなされないものの具体例

  • 学術論文、学術発表等
  • 新聞や雑誌での記事:ただし、記事風広告は広告規制の対象
  • 患者等が自ら掲載する体験談、手記等
    ただし、
    依頼に基づく場合であったり、金銭等の謝礼を受けている又はその約束がある場合には「誘引性」を有するものとして広告規制の対象です。
    当該医療機関の経営に関与する者の家族である場合には「誘引性」を有するものとして広告規制の対象です。
  • 院内掲示、院内で配布するパンフレット等
  • 医療機関の職員募集に関する広告

禁止される広告について

(1)広告が可能とされていない事項の広告

広告可能とされた事項を除いては、原則、広告禁止です。
【具体例】

  • 専門外来:保険診療や健康診査等の広告可能な範囲であれば、特定の治療や検査を外来の患者に実施する旨の広告は可能です
  • 死亡率、術後生存率等:医療機能情報提供制度において報告が義務付けられた事項以外は不可です
  • 未承認医薬品による治療の内容:治療の方法については、広告告示で認められた保険診療で可能なものや医機法で承認された医薬品による治療等に限定されます
(2)内容が虚偽にわたる広告(虚偽広告)

【具体例】

  • 絶対安全な手術です!
  • どんなに難しい症例でも必ず成功します
  • 厚生労働省の認可した〇〇専門医
  • 加工修正した術前術後の写真等の掲載
  • 一日で全ての治療が終了します(治療後の定期的な処置等が必要な場合)
  • ◯%の満足度(根拠・調査方法の提示がないもの):非常に限られた患者等を対象に実施された調査や謝金を支払うことにより意図的に誘導された調査の結果など、公正なデータと言えないものも虚偽にわたるとして取り扱う
  • 当院は、〇〇研究所を併設しています(研究の実績がないもの)
(3)他の病院又は診療所と比較して優良である旨の広告(比較優良広告)

最上級を意味する表現その他優秀性について著しく誤認を与える表現を除き、必ずしも客観的な事実の記載を妨げるものではないが、求められれば内容に係る裏付けとなる合理的な根拠を示し、客観的に実証できる必要があります。
調査結果等の引用による広告については、出典、調査の実施主体、調査の範囲、実施時期等を併記する必要があります。
著名人との関連性を強調するなどは比較優良広告となります。
【具体例】

  • 肝臓がんの治療では、日本有数の実績を有する病院です
  • 当院は県内一の医師数を誇ります
  • 本グループは全国に展開し、最高の医療を広く国民に提供しております
  • 芸能プロダクションと提携しています
  • 著名人も〇〇医師を推薦しています
  • 著名人も当院で治療を受けております
(4)誇大な広告(誇大広告)

【具体例】

  • 知事の許可を取得した病院です!(許可を強調表示):全ての医療機関が都道府県知事の許可を得て開設しているので
  • 医師数◯名(◯年◯月現在):実態に即し随時更新すること
  • 顔面の〇〇術1カ所〇〇円:例えば、5カ所以上同時に実施したときの費用であり、1カ所のみの場合等には倍近い費用がかかる場合等は誇大広告
  • 〇〇学会認定医、〇〇協会認定施設:活動の実態のない団体による認定は誇大広告
  • 〇〇センター(医療機関の名称又は医療機関の名称と併記して掲載される場合):救急救命センター、休日夜間急患センター、総合周産期母子医療センター等、一定の医療を担う医療機関である場合、又は地域における中核的な機能や役割を担っていると都道府県等が認める場合に限る。ただし、提供する医療の一部を担当する部門名として患者向けに院内掲示しているものをそのままウェブサイトに掲載している場合等は可。
  • 手術や処置等の効果又は有効性を強調するもの
  • 「比較的安全な手術です」:何と比較しているのか客観的な根拠がないため
  • 伝聞や、科学的根拠に乏しい情報の引用
  • 「〇〇の症状のある二人に一人が〇〇のリスクがあります」「こんな症状が出ていれば命に関わりますので、今すぐ受診してください」「〇〇手術は効果が高く、おすすめです」「〇〇手術は効果が乏しく、リスクも高いので、新たに開発された〇〇手術をおすすめします」:科学的根拠が乏しい情報
(5)患者等の主観に基づく、治療の内容又は効果に関する体験談

記述内容が、広告可能な範囲であっても、広告は認められない。
個人が運営するウェブサイト、SNSの個人ページ及び第三者が運営するいわゆる口コミサイト等への体験談の記載は、医療機関が広告料等の費用負担等の便宜を図って掲載を依頼しているなどによる誘引性が認められない場合は広告に該当しない。

(6)治療等の内容又は効果について、患者等を誤認させるおそれがある治療等の前又は後の写真等

通常必要とされる治療内容、費用等に関する事項や、治療等の主なリスク、副作用等に関する事項等の詳細な説明を付した場合については広告に当たらない。(限定解除要件)
当該情報の掲載場所美ついては、わかりやすいよう十分に配慮し、例えば、リンクを張った先のページに掲載したり、利点や長所に関する情報と比べて極端に小さな文字で掲載したりといった形式を採用しないこと。
限定解除の対象でない場合については、術前術後の写真等については広告できない。

(7)公序良俗に反する内容の広告
(8)その他

ア 品位を損ねる内容の広告は禁止です
①費用を強調した広告は禁止です
【具体例】
・今なら◯園でキャンペーン実施中!
・ただいまキャンペーンを実施中
・期間限定で〇〇療法を50%オフで提供しています
・〇〇治療し放題プラン
②提供される医療の内容とは直接関係ない事項による誘引は禁止です
・無料相談された方全員に〇〇をプレゼント
③ふふざけたもの、ドタバタ的な表現による広告は禁止です

イ 他法令又は他法令に関連する広告ガイドラインで禁止される内容の広告は禁止です
①医機法

医機法第66条第1項
何人も、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品の名称、製造方法、効能、効果又は性能に関して、明示的であると暗示的であるとを問わず、虚偽又は誇大な記事を広告し、記述し、又は流布してはならない。

医薬品・医療機器等の名称や、効能・効果、性能等に関する虚偽・誇大広告は禁止です。
承認前の医薬品・医療機器について、その名称や、効能・効果、性能等についての広告は禁止です。
【具体例】
・医薬品「〇〇錠」を処方できます:医薬品の商品名は広告不可です
・当院ではジェネリック医薬品を採用しております:医薬品が特定されないため広告可能
・AGA治療薬を取り扱っております:医薬品が特定されないため、自由診療である旨と標準的な費用を併せて示してあれば広告可能です。

②健康増進法

健康増進法第31条第1項
何人も、食品として販売に供する物に関して広告その他の表示をするときは、健康の保持増進の効果その他内閣府令で定める事項(次条第三項において「健康保持増進効果等」という。)について、著しく事実に相違する表示をし、又は著しく人を誤認させるような表示をしてはならない。

 

③景表法

景表法第5条
事業者は、自己の供給する商品又は役務の取引について、次の各号のいずれかに該当する表示をしてはならない。
一 商品又は役務の品質、規格その他の内容について、一般消費者に対し、実際のものよりも著しく優良であると示し、又は事実に相違して当該事業者と同種若しくは類似の商品若しくは役務を供給している他の事業者に係るものよりも著しく優良であると示す表示であつて、不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認められるもの
二 商品又は役務の価格その他の取引条件について、実際のもの又は当該事業者と同種若しくは類似の商品若しくは役務を供給している他の事業者に係るものよりも取引の相手方に著しく有利であると一般消費者に誤認される表示であつて、不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認められるもの
三 前二号に掲げるもののほか、商品又は役務の取引に関する事項について一般消費者に誤認されるおそれがある表示であつて、不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認めて内閣総理大臣が指定するもの
(景品類の制限及び禁止並びに不当な表示の禁止に係る指定に関する公聴会等及び告示)

広告可能事項の限定解除の要件等

広告可能事項の限定解除の具体的な要件

以下の①〜④のいずれも満たした場合(③④は自由診療について)に、広告可能な事項の制限が解除されます。

①医療に関する適切な選択に資する情報で患者等が自ら求めて入手する情報を表示するウェブサイトその他これに準じる広告

ウェブサイトの他、メルマガ、患者の求めに応じて送付するパンフレット等が該当します。
バナー広告、検索した際にスポンサーとして表示されるもの、あるいは検索サイトの運営会社に対して費用を支払うことによって意図的に検索結果として上位表示される状態にしたものなどはNGです。

②問い合わせ先を記載することその他の方法により明示すること

容易に照会が可能な電話番号、Eメールアドレスが記載されていることが必要です。

③自由診療に係る通常必要とされる治療等の内容、費用等に関する事項について情報を提供すること

最低限の治療内容・費用ではなく、通常必要とされる治療内容、標準的な費用、治療期間及び回数を掲載しなくてはなりません。
標準的な費用が明確でない場合には、通常必要とされる治療の最低金額から最高金額(発生頻度の高い追加費用を含む)までの範囲を示す必要があります。
また、それらの掲載場所については、わかりやすいように、例えば、リンクを張った先のページに掲載したり、極端に小さな文字で掲載したりといった形式ではダメです。

④自由診療に係る治療等に係る主なリスク、副作用等に関する事項について情報を提供すること

これらの掲載場所については、わかりやすいように配慮し、例えば、リンクを張った先のページに掲載したり、極端に小さな文字で掲載したりしてはいけません。

広告可能な事項について

医療に関する広告として広告可能な範囲

法第6条の5第3項の規定により、法又は広告告示により広告が可能とされた事項以外は広告してはいけません。

医療機能情報提供制度との関係

医療機能情報提供制度の対象となる事項については、専門外来を除いて広告可能です。ただし、都道府県が独自に報告を求める事項ついては、法又は広告告示でこ広告可能な事項として定められていない場合には広告できません。

広告可能な事項の表現方法について

(1)広告の手段

文字、写真、イラスト、映像、音声等です。

(2)広告可能な事項の記載の仕方

情報の受け手の理解が可能となるように分かりやすい表現を使用しなくてはいけません。また、その説明を加えることは認められます。

(3)略号や記号の使用

社会一般で用いられていたり、対象となる地域において正確な情報伝達が可能である場合には、略号や記号を使用することは可能です。

広告可能な事項の具体的な内容

(1)「医師又は歯科医師である旨」

外国における医師又は歯科医師である旨の広告はできません。
病院又は診療所に従事する薬剤師、看護師その他の医療従事者に関する氏名等は広告可能です。

(2)「診療科名」

医療法施行令第3条の2で定められた診療科名又は当該診療に従事する医師が厚生労働大臣の許可を受けたものに限られます。
ア 政令に定められた診療科名
(ⅰ)医療機関が標榜する診療科名として広告可能な範囲
歯科の場合、「歯科」「小児歯科」「矯正歯科」「歯科口腔外科」の4つです。
「小児矯正歯科」などの組み合わせは可能です。

(ⅱ)従来から広告可能とされてきた診療科名との関係【歯科と関係ないので省略】

(ⅲ)医療機関が広告する診療科名の数について
医師又は歯科医師一人に対して主たる診療科名を原則2つ以内とし、診療科名の広告に当たっては、主たる診療科名を大きく表示するなど、他の診療科名と区別して表記することが望ましい。

(ⅳ)診療科名の組み合わせの表示形式について【省略】

(ⅴ)広告することができない診療科名の表示について
法令に根拠のない名称については、診療科名として広告することは認めらません。
例・「インプラント科」「審美歯科」は広告に記載してはいけません。

イ 厚生労働大臣の許可を受けた診療科名【省略】

(3)法第6条の5第3項第3号関係

ア 病院又は診療所の名称:略称や英語名、マークや名称が記載された写真も広告可能
イ 病院又は診療所の電話番号:FAX番号、フリーダイヤル、電話の受付時間等も広告可能
ウ 病院又は診療所の所在の場所を標示する事項:住所、郵便番号、最寄駅等からの道順、案内図、地図等が広告可能
エ 病院又は診療所の管理者の氏名

(4)法第6条の5第3項第4号関係

ア 診療日又は診療時間:診療日を明示せず休診日を明示すること等は差し支えない
イ 予約による診療の実施の有無

(5)法第6条の5第3項第5号関係

法令の規定に基づき一定の医療を担うものとして指定を受けた病院若しくは診療所又は医師若しくは歯科医師である場合には、その旨【省略】

(6)法第6条の5第3項第6号関係

地域医療連携推進法人の参加病院等である場合には、その旨

(7)法第6条の5第3項第7号関係

病院又は診療所の構造設備・人員配置に関する事項を示すことができる。
医療従事者以外の従業員の人数や配置状況についても示すことができる。

【具体例】
ア 病院又は診療所における施設、設備に関する事項
①施設の概要:敷地面積、建築面積、床面積、階層数、エレベーター等の数、設計者・施工者の名称、免震構造や耐震構造である旨、工法、工期、竣工日、病棟配置図、院内案内図その他の病院又は診療所の施設に関することで、客観的な事実として検証可能な事項
②入院設備の有無
③病床の種別ごとの数又は病室数
④保有する施設設備に関する事項:手術室、集中治療室等の有無、数又はその面積
⑤病室、機能訓練室、談話室、食堂、浴室又は院内売店その他設備に関する事項:(12)の医療の内容に関して広告可能な事項の範囲に限られます
⑥障害者等に対する構造上の配慮
⑦据え置き型の医療機器等の機械器具の配置状況:一般的な名称、それらの写真・映像、導入台数又は導入日等
ただし、医機法において、承認又は認証を得ていない医療機器(未承認医療機器)については、その販売・授与にかかる広告は禁止です。
また、承認又は認証されている医療機器であっても、「医薬品等適正広告基準」により、医薬関係者以外の一般人を対象とする広告は行わないこととされているので、医療機器が特定可能となる販売名や形式番号については広告はNGです。
なお、(12)の医療の内容に関して広告可能な事項の範囲に限られます。

イ 病院又は診療所の従業員の人員配置
従業員の人数、患者数に対する配置割合、性別や職種別、病床、病棟又は診療科(広告可能な診療科名に限る)等ごとの人数や配置状況、医療従事者以外の従業員の人数や配置状況
ただし、いつの時点での数値であるのかを暦月単位で併記すること。正否が容易に検証できるよう、ウェブサイトや年報等の住民に周知できる方法により公表しておくこと。適宜、少なくとも年に1度は更新すること。
従業員の氏名、年齢、性別、役職又は略歴という人物に関する事項は、医療従事者については法第6条の5第3項8号、その他の従業員については、広告告示第4条第5号に規定されており、広告可能です。(8)(14)参照

(8)法第6条の5第3項第8号関係

ア 当該病院又は診療所において診療に従事する医師、歯科医師、薬剤師、看護師その他の医療従事者の氏名、年齢、性別、役職及び職歴

①医療従事者の範囲:医師、歯科医師、薬剤師、看護師、保健師、助産師、看護師、准看護師、理学療法士、作業療法士、視能訓練士、言語聴覚士、義肢装具士、診療放射線技師、臨床検査技師、衛生検査技師、臨床工学士、歯科衛生士、歯科技工士、救急救命士、管理栄養士及び栄養士

②当該病院又は診療所において診療に従事する医療従事者の氏名、年齢、性別:非常勤の医療従事者については、非常勤である旨や勤務する日時を示せば差し支えない。

③当該病院又は診療所において診療に従事する医療従事者の役職

④当該病院又は診療所において診療に従事する医療従事者の略歴:生年月日、出身校、学位、免許取得日、勤務した医療機関(診療科、広告可能な診療科名に限る、期間を含む)等について、一連の履歴を総合的に記載したもの
専門医や認定医等の取得等は含まれません。
研修については、広告が認められません。

イ 医療従事者の専門性に関する認定を受けた旨
基準に適合するものとして厚生労働大臣に届け出た団体が行う認定を受けた旨を広告できます。
①専門性資格
a )広告告示第1条第2号イからリに掲げる基準を満たす団体が厚生労働大臣に届け出を行なった場合
b )専門性に関する認定を受けた旨を広告可能とする医療従事者の範囲は、医師、歯科医師、薬剤師、看護師、保健師、助産師、看護師、理学療法士、作業療法士、視能訓練士、言語聴覚士、義肢装具士、診療放射線技師、臨床検査技師、衛生検査技師、臨床工学士、歯科衛生士、歯科技工士、救急救命士及び管理栄養士
d )非常勤の医療従事者でも広告可能です。
f )専門性の認定を行った団体を明記すること。

②専門性資格を認定する団体の基準
b )広告告示第1条第2号ロ関係:会員数の算定は正会員に限る。会員数の8割以上が認定に係る医療従事者でなければならない。
c )広告告示第1条第2号ハ関係:「一定の活動実績」は、5年相当の活動実績。又、その内容の公表については、ウェブサイト、年報等広く国民に周知できる方法によって行わなければならない。

(9)法第6条の5第3項第9号関係

【具体例】
ア )休日又は夜間における診療の実施
イ )診療録を電子化している旨
ウ )セカンドオピニオンの実施に関すること
エ )当該医療機関内に患者からの相談に適切に応じる体制を確保している旨:患者相談窓口及び担当者(兼任でも可)
オ )当該医療機関内での症例検討会を開催している旨
カ )医療の安全を確保するための措置:院内感染の防止に関することも広告して差し支えない
キ )個人情報の適切な取扱いを確保するための措置
ク )平均待ち時間
ケ )開設日、診療科別の診療開始日:広告可能な診療科名に限る

(10)法第6条の5第3項第10号関係

ア )紹介可能な他の病院又は診療所の名称
イ )紹介可能な保険医療サービス又は福祉サービスを提供する者の名称
ウ )共同利用をすることができる医療機器に関する事項:承認又は認証を得た医療機器に限定、販売名や販売名が特定される型番は広告しないこと
エ )紹介率又は逆紹介率【略】

(11)法第6条の5第3項第11号関係

ア )ウェブサイトのアドレス、電子メールアドレス
イ )入院診療計画書の提供
ウ )退院療養計画書の提供
エ )診療録その他の診療に関する諸記録にかかる情報の提供

(12)法第6条の5第3項第12号関係

ア )検査、手術その他の治療の方法
広告告示に定められた以下の①〜⑤のいずれかに該当するものについて、広告可能です。
わかりやすい表現を使用したり、その説明を加えることも可能です。
医薬品又は医療機器の販売名(販売名が特定可能な場合には、型式番号等を含む)については、広告してはいけません。
治療の方針についても、広告可能な事項の範囲であれば、広告として記載しても差し支えありません。

①保険診療(広告告示第2号第1条関係)
診療報酬点数表に規定する療養の実施上認められた手術、処置等について広告可能です。
疾病等が完全に治療される旨等その効果を推測的に述べることは認められない。

②評価療養、患者申出療養及び選定療養(広告告示第2号第2条関係)
その内容、制度、負担費用等についても、併せて示すことが望ましい。

④自由診療のうち、保険診療又は評価療養、患者申出療養若しくは選定療養と同一の検査、手術その他の治療の方法(広告告示第2条第4号関係)
美容等の目的であるため、公的医療保険が適用されねい医療の内容であるが、その手技等は、保険診療又は評価療養若しくは選定療養と同一である自由診療について、その検査、手術その他治療の方法を広告可能です。
ただし、公的医療保険が適用されない旨及び標準的な費用を併記する場合に限ります。
標準的な費用については、一定の幅や「約◯円程度」として示すことも差し支えありませんが、実際に窓口で負担することになる標準的な費用が容易にわかるように示す必要があります。別に麻酔管理料や指導料等がかかる場合には、それらを含めた総額の目安についても、わかりやすいように記載しなくてはいけません。
当該治療の方法に、併用することが通常想定される他の治療の方法がある場合は、それらを含めた総額の目安についても、わかりやすいように記載しなくてはいけません。

⑤自由診療のうち医機法の承認又は認証を得た医薬品又は医療機器を用いる検査、手術その他の治療の方法(広告告示第2条第5号関係)
公的医療保険が適用されていない検査、手術その他の治療の方法であるが、医機法の承認又は認証を得た医薬品又は医療機器をその承認の範囲で使用する治療の内容については広告可能です。
ただし、公的医療保険が適用されない旨及び標準的な費用を併記する場合に限ります。
標準的な費用については、一定の幅や「約◯円程度」として示すことも差し支えないが、実際に窓口で負担することになる標準的な費用が容易にわかるように示す必要があります。別に麻酔管理料や指導料等がかかる場合には、それらを含めた総額の目安についても、わかりやすいように記載しなくてはいけません。
医機法の広告規制の趣旨から、医薬品又は医療機器の販売名(販売名が特定可能な場合には、型式番号等を含む)については広告してはいけません。
医師等による個人輸入により入手した医薬品又は医療機器を使用する場合には、仮に同一の成分や性能を有する医薬品等が承認されている場合であっても、広告は認められません。
当該治療の方法に、併用することが通常想定される他の治療の方法がある場合は、それらを含めた総額の目安についても、わかりやすいように記載する必要があります。

イ )提供される医療の内容(アの検査、手術その他の治療の方法を除く)
①法令や国の事業による医療の給付を行っている旨
②基準を満たす保険医療機関として届け出た旨
③往診の実施
④在宅医療の実施

(13)法第6条の5第3項第13号関係

【省略】

(14)法第6条の5第3項第14号関係

ウ )広告告示第4条第5号関係:医師、歯科医師、薬剤師、看護師その他の医療従事者以外の従業員の氏名、年齢、役職又は略歴の広告は可能

ケ )広告告示第4条第11号関係:患者の受診の便宜を図るためのサービス
①費用の支払方法又は領収に関する事項:クレジットカードの仕様の可否、使用可能なクレジットカードの種類、分割支払いの可否等を広告可能。費用の内訳の明細に関する事項を示すことも差し支えない。
②【略】
③対応することができる言語
④当該医療機関の施設内に設置された店舗等
⑤駐車設備に関する事項
⑥送迎サービス
⑦携帯電話の使用に関する事項
⑧通訳の配置
コ広告告示第4条第12号関係:開設者に関する事項【略】
サ広告告示第4条第13号関係:外部監査を受けている旨【略】
シ広告告示第4条第14号関係:公益財団法人日本医療機能評価機構が行う医療評価の結果【略】

5 医療に関する内容に該当しない事項

風景写真であっても、他の病院の建物である場合やそのような誤認を与える場合、あるいは、芸能人が当該医療機関を推奨することや芸能人が受診している旨を表示することは、医療に関する広告として、規制の対象です。
ア )背景等となる風景写真やイラスト等は使用してOKです。
イ )レイアウトに使用する幾何学模様も認められます。
ウ )BGMとして放送される音楽、効果音等もOKです。
エ )広告制作者の名称、広告の作成日、写真の撮影日等は記載してかまいません。
オ )芸能人や著名人の映像や音声:芸能人や著名人が、医療機関の名称その他の広告可能な事項について説明することは、差し支えありません。なお、実際に当該医療機関の患者である場合にも、芸能人等が患者である旨はNGです。

 

この記事の根拠となる文献

医療広告ガイドライン https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/0000209841.pdf


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