白くなりたいと思った。

テレビで見る人たちは、
みんな白い歯をしていた。

白ければ、綺麗に見える。
白ければ、若く見える。
白ければ、自信が持てる。

そう思っていた。

 

でも、
白くした人を見て、
「綺麗だな」と思うことは、
意外と少なかった。

なぜだろう。

 

白すぎると、
歯だけが浮いて見える。

整いすぎると、
どこか作り物に見える。

眩しいはずの白さが、
冷たく感じることがある。

 

あるとき気づいた。

憧れていたのは、
白さではなかった。

光の奥にある、
透明感だった。

清潔感だった。

その人らしさ、だった。

 

白さは、数値で測れる。
でも、美しさは測れない。

本当に美しい口元は、
色ではなく、
光の通り方で決まる。

 

白さの先に、
探していたものがあった。

執筆者:SERENITAS by 表参道歯科アールズクリニック 院長 田中良一
東京医科歯科大学(東京科学大学)卒業
元 山王病院 歯科医長(審美歯科・歯周補綴担当)