SNSで見かける、
白く整った歯並び。

あの人みたいになりたい。
あの白さが欲しい。
ずっと、そう思っていた。

でも、立ち止まる。

あの歯は、
あの人の顔の中で完成しているのかもしれない。

肌の色、唇の形、
笑い方、年齢。
全部が関係している。

同じ白さを、
私の顔に持ってきたとき、
同じように見えるだろうか。

むしろ、
歯だけが浮いてしまうことがある。

「憧れの誰か」には、なれない。
できるのは、
「自分のまま、整える」ことだけだ。

派手ではないかもしれない。
写真映えしないかもしれない。

でも、
毎日鏡を見るたびに、
違和感がない。

それが、
本当の完成なのだと思う。

「あの人みたいに」ではなく、
「自分のままで」。

もし手に入るとしたら、
それは「変える」ではなく「溶ける」ということだろうか。

執筆者:SERENITAS by 表参道歯科アールズクリニック 院長 田中良一
東京医科歯科大学(東京科学大学)卒業
元 山王病院 歯科医長(審美歯科・歯周補綴担当)